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泉屋博古館東京 企画展 歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界
6月 1 @ 11:00 AM - 7月 21 @ 6:00 PM
《三十六歌仙書画帖》伊勢 松花堂昭乗 江戸・元和2年(1616)泉屋博古館
歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界
展覧会概要
古来、語り読み継がれてきた物語は、古くから絵巻物など絵画と深い関係にありました。和歌もまた、三十一文字の世界が絵画化されたり、絵から受けた感興から歌が詠まれたりと、絵画との相互の刺激から表現が高められてきました。
物語絵や歌絵の特徴のひとつは、精細な描写と典雅な色彩。宮廷や社寺の一級の絵師が貴人の美意識に寄り添い追求した「やまと絵」の様式を継承することでしょう。また、ストーリーに流れる時間を表すかのような巻物、特別な場面を抽出してドラマティックに描き出す屏風など、長大な画面にさまざまな表現が生まれました。
古典文学は、後世の人々が自身に引き寄せて味わうことで、読み継がれ輝き続けてきました。それに基づく絵画もまた同様です。本展では、近世の人々の気分を映し出す物語絵、歌絵を、館蔵の住友コレクションから選りすぐってご紹介します。雅やかで華麗、時にちょっとユーモラスな世界をお楽しみください。
住友コレクションのやまと絵を一挙公開。
当館が所蔵する住友家歴代収集の日本絵画には、繊細な描写と典雅な色彩を特徴とする絵巻・屏風の作品群が含まれます。
それは、平安時代より培われてきたやまと絵の領域が一気にひろがった桃山から江戸時代前期(17世紀頃)のものです。かつて一部の貴人のためだったやまと絵は、より広い階層にむけて一段と親しみやすく視覚効果の高いものへ生まれ変わっていったのです。
知っているようで知らない古典文学。江戸時代の親しみやすい絵画を通じて、一歩近づく。
江戸時代の人たちだって、みなが全編読破していたとも限りません。挿絵入りのダイジェストやパロディ本も人気がありました。屏風や掛軸には特に印象的な名場面が選ばれ、その時代ならではの好みや解釈も反映されています。それらに親しむうちに、いつのまにか文学の根底にある普遍的な人生の機微に引き寄せられていく――古典文学が読み継がれてきた理由はそのあたりにあるのでしょう。
細部こそ見せ場!高精細画像で心情・風情に迫る。
絵巻は手元で、屏風は座敷で、ともに間近に鑑賞されたやまと絵は、細密な描写こそ本領ともいえるでしょう。
文化財用高精細スキャナーで撮影した3点の物語絵屏風の拡大画像を会場にご用意します。ガラス越しでは見つけにくい表情や仕草、四季折々の自然など、ひとたび目にすれば古典文学にぐっと近づけることでしょう。
《源氏物語図屏風》(左隻)江戸・17世紀 泉屋博古館
開催概要
会期 2024年6月1日(土)〜2024年7月21日(日)
会場 泉屋博古館東京
住所 106-0032 東京都港区六本木1丁目5番地1号
時間 11:00〜18:00
※金曜日は19:00まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日、7月16日(火)※7月15日(月・祝)は開館
入館料 一般1,000円(800円)、高大生600円(500円)、中学生以下無料
※20名様以上の団体は( )内の割引料金
※障がい者手帳等ご呈示の方はご本人および同伴者1名まで無料
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
【泉屋博古館東京 公式サイト】
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
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主催 公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社